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2010年7月6日

2010年7月 6日 (火)

森ちゃん

森ちゃんが家にやってきたのは、6月25日の金曜日の夜でした。

ここに住んで5年、野良の仔猫を見かけたのは初めての事でちょっと

吃驚しました。

ふうちゃんをお母さんだと思って、みちこの部屋の縁台にちょこんと座り

離れませんでした。

私が洗濯物を干しに外にでると、何処かに行ってしまったので

夜で外も暗かったし、そのまま追いかけませんでした。



次の朝、やっぱり心配で家の周りを探していると、森ちゃんは家の裏路地にちんまり

とうずくまっていました。

捕まえようとすると、ヨタヨタ逃げて隙間に入り込むのでなかなか捕まりません。

ご飯だけでもと思い、ミルクと液状にしたフードを置いてしばらくして見ると

全部食べていたので、やはり腹ぺこなんだ、なんとか捕まえて保護しようと

猫ボランティアの方に捕獲器をお借りしました。

モンプチを少しプラスチックのトレーに入れて捕獲器に設置したら、10分もしない内に

すんなり捕まりました。

お腹がすいていたようで、がっついていたので、残りのモンプチをスプーンで食べさせて

みるとガシュガシュ夢中で食べました。

人に慣れていなくて「シャーシャー」とかなり激しく暴れるので、捕獲器のまま

いつもの動物病院の先生の所に連れて行きました。

暴れているし、小さすぎるからもう少し大きくなったら見てあげると言われ、

ゲージに移すだけで終了。診察はしませんでした。


そのまま捕獲器を返しにボランティアさんの所に行くと、いつも小さい子を保護するとき

診てくれる先生がいると言われそこに連れていってもらいました。

うちには猫がたくさんいるし、検査だけでもしてもらえれば安心だし、可哀想だけど

そこで血液検査をしてもらいました。

森ちゃんは女の子で、2ヶ月弱という事でした。

結果は、エイズ、白血病、陰性で風邪もなくとっても元気と言われました。

その時、3種混合ワクチンも打たれました。

それには吃驚したのですが「あっ」って言う間もなく打たれちゃったのです。

家に帰り、病院でもらった仔猫用のカリカリを置いてみたのですが、カリカリには

口をつけずミルクをたくさん飲んで少し落ち着いたようでした。



次の日、朝起きると水がからっぽになっていたので、お水を入れてミルクをあげました。

ミルクはコクコク飲んでそれから2皿おかわりしました。

仔猫用のカリカリも少しだけ食べました。

その日の昼はあまり食欲がないようでした。

でも、夜にはパウチの仔猫ようフードを一袋食べました。

うんちもおしっこもいっぱいしました。

真っ黒で泥だらけだったので、お風呂に入れてあげたかったけど、もう少し元気

になってからにしようとヒテテと相談しました。

エイトやふうちゃんやねこ吉やいぬ吉やとら吉やがま吉のちっちゃい頃の写真は

全くないから、いっぱい写真も撮ってあげました。

ケージ越しにみんなと会わせるとみんなとっても優しく接してあげていて、

とっても美人な女の子でとっても女の子らしい子だから、きっとみんなと森ちゃんの

事を大好きになってくれって思って嬉しくってドキドキしました。

ヒテテもかわいくってしかたがないようで、もう家の子だねって思っていました。

森ちゃんも、シャーシャー(声は出さずに威嚇のポーズだけ)していたけど、

そっと撫でると目をつぶってなんとなく居心地いいかもって思ってくれている

気がしました。



異変が起きたのは次の日の朝でした。

また、お水がからっぽになっていたので、お水を入れてミルクをあげて、ご飯をあげると

食べたそうにするのですが、口をつける気配がありませんでした。

よく見るとなんとなく息が荒い気がしました。

私が近づいても「シャーシャー」って威嚇するポーズもまったくせず。

それから慌てて知っている限りの動物病院に電話したけれど、早朝だったので

何処も開いていなくて、2時間後やっとボランティアさんに連れて行ってもらった

病院の先生と電話が通じました。

急いで病院に連れて行ったのですが、車の中で様態が急変し病院に着いた時には

虫の息でした。

私はてっきり食べ過ぎの脱水症状だと思っていたので、きっとビタミンを

注入してもらえば元気になるって思っていました。

そう信じていました。

でも、先生はこれは違う、おかしい、と慌ててレントゲン室に連れて行った所で、

鼻と口から血と食べ物が混ざったような液体をはき出しました。

「頑張って」と声をかけると、大きく息を吸い込み一生懸命呼吸して、それでもだんだん

呼吸ができなくなって、心臓マッサージをしても、もう息を吹き返してくれませんでした。

レントゲンの結果、かなり食道が大きく写っているのではっきりとはわからないが

「巨大食道症」ではないかと言われました。

もし成長しても1歳までもつかどうかと。


家に連れて帰ってから体が冷たくなっちゃうまでずっと心臓マッサージをしたけれど、

森ちゃんはどうしても息を吹き返してくれませんでした。



あんなに元気だったのに・・・

そう思っていたけれど・・・

よくよく考えてみると家に入れてから、森ちゃんは一度も声を出していませんでした。

「シャーシャー」という威嚇のポーズはするけど、声は出ていませんでした。

「お腹がすいた」そういう要求も全くしませんでした。

ぐっすり寝ている気配もありませんでした。

ケージの中で小さくなってまるまっちくなっているだけでした。

私は「元気ですよ、健康ですよ」

という先生の言葉を過信していたのです。

だから、異変に気付くのがおそかったのです。

先生が悪いわけではありません、だってそれは先生にもわからなかった事で

だから、1番側にいた私が気をつけなければいけなかったのです。

夜中にミルクが欲しいと泣かない仔猫をおかしいと気付いてあげるべきでした。

もっと慎重になるべきでした。

ちゃんと見ていてあげるべきでした。

病院に連れて行く前に、家でゆっくりさせてあげるべきでした。

たぶん家に入れた日から、もしかするとその前から森ちゃんは具合が悪かったのです。


森ちゃんが死んでしまってから、いつもの先生に経緯を話すと、病気は潜伏期間が

あるから、保護してから1週間は家で様子をみないとだめなんだと言われました。

うちの猫達はワクチンを打っていないので、万が一森ちゃんに病気があったとき

他の子に移しては大変だと、私はそれを気にしすぎていました。

病院でいろいろ調べられた事やワクチンがストレスになったのかもしれないです。

自分の愚かさと無知にあきれ果てます。自分がこんな人間なのが悔しいです。

病院に連れて行ったのも私で、ちゃんとみてあげていなかったのも私で、

愚かな私の行動が森ちゃんを死なせてしまいました。

今更後悔したって森ちゃんは帰ってこなくって。

とっても悲しいです。

もう一度だっこしたいです。

やっと私達の所に来てくれた、かわいくて、小っちゃくって、やせっぽっちの女の子は、

もういなくなっちゃいました。


こんな話でごめんなさい。

本当は書くべき話ではないのかもしれません、だから書くのはやめようと思っていた

のですが、でもそれはなんだか、ずるい気がしたので。

 

森ちゃんの名前はヒテテがつけました。

「メメント・モリ」の森。

森ちゃんを思い出すたびに、「自分がいつか必ず死ぬ存在だ」ということを

忘れずに思い出すように。



コメント欄なしでおねがいします・・・ごめんなさい。

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